青果・食料品・日用雑貨かなざわ
青葉区米ヶ袋にある青果・食料品・日用雑貨のかなざわでは、72歳の金澤つめ子さんが震災直後もほとんど通常通り、店を開け続けた。同店も、仙台市場が開いたことで営業を続けることができたという。
「電気がつきませんでしたから、ろうそくと懐中電灯で照らして、会計は電卓。朝8時から夕方5時まで、トイレにも行けないほどお客さんが来ました。でも、近所の人や学生さんが手伝ってくれたり、差し入れを持って来てくれたり。ありがたかったですね」と金澤さんは話す。
「どうして開け続けたのか」と尋ねると「自分のため」という答えが笑顔とともに返ってきた。この笑顔が、地域の人たちを勇気づけたのだろう。「手伝ってくれた人たちにお礼がしたいけれど、知らない人まで手伝ってくれたので、連絡先が分からない」のが、目下の悩みだ。